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2010/12/22 (Wed) 他人の戸籍謄本って取れるの?

先日、無資格で家系図作成をビジネスにしていた人が行政書士法違反の罪で最高裁で無罪判決を得たという事件が報道されていましたね。
この事件では無罪になった人に対し、とある行政書士が不当に戸籍謄本の職務上請求書を利用させていた事により、この行政書士が懲戒を受け廃業に至ったという事情があるようです。
我々司法書士も相続登記の依頼に付随して被相続人の戸籍関係を収集して家系図を作成することが多々あります。
私たち法律家にとっては身近な戸籍ですけど、一般の方にはあまりなじみが無く、必要となる場面も限られていることから役所に戸籍謄本を取りに行くにあたって、自分の戸籍を請求して何の疑問も無く受け取って帰ってくるのが普通ですよね。
では、ここで他人の戸籍謄本を取得することが出来るのか?言い換えれば赤の他人が自分の戸籍謄本を取得することが出来るのか?について書いて行きたいと思います。
戸籍という個人情報の最たるものですが結論を言うと他人が請求することは可能です。

 話は別になりますが「個人情報保護法」なる法律がありますが、これほど誤解されている法律も他には無い位で、大まかに言うと企業や団体が5,000件を超える顧客データベースを有する場合の運用について定めた法律なのですが、完全に誤解を生み「個人情報保護法」という響きから想像される、個人のプライバシーを保障する法律として捉えられ、今や住所や氏名を他人に教えなくていい、はたまた他人に教えてはならない法律として独り歩きしていて、その誤った解釈の方が市民権を得ている笑えない状況になっています。
まあ、便利ですよね、個人情報のためお答え出来ませんと言えばそれらしいですし・・・。
CMでもありましたね。牛の産地偽装についての問い合わせに対し、牛の個人情報の為にお答え出来ませんていうブラックなのが。
実際、仕事上この手の回答に出くわすことが多いのですが、私はひるみません。やさしく?時に激しく、理詰めでお話させていただいております。

本題に戻りまして他人の戸籍を取る方法ですが、別に悪いことをする訳ではありません。
戸籍法10条の2第1項の請求として「第三者請求」が規定されています。
その中で、他人の戸籍を請求しようとする者は理由を明らかにして以下の場合に戸籍謄本の請求が出来るとされています。
①自己の権利を行使し、又は自己の義務を履行する為に戸籍の記載事項を確認する必要がある場合
②国又は地方公共団体の機関に提出する必要がある場合
③その他戸籍の記載事項を利用する正当な理由がある場合
と、一見かなり広く認められている様に思われますが、実際の運用はそう簡単なものではありません。
①の場合、例えば、お金を貸した債権者が死亡した債務者の相続人を捜す場合が考えられますが、この場合請求書には「平成○年○月○日Aに対して金○万円を貸し付けたがAは平成○年○月○日に死亡したので、債務の支払いを請求する相続人を特定するためにAの戸籍謄本が必要である」といった理由を記載すると共に、請求権を裏付ける契約書の提出も求められます。
②の場合、大体は①にも該当するケースも多いでしょうし、国又は地方公共団体に他人の戸籍謄本付けて申請しなくてはならない場合なので限られたケースでしょう。
例として挙げられているのは、「兄が、死亡した弟の財産を相続により取得し、その相続税の確定申告書の添付書類として、弟の戸籍謄本を税務署に提出する必要があるため、兄からその戸籍謄本の交付請求をする場合」がこれに該当するとされています。
ここで兄弟なのだから他人ではないだろう、と考えるのは間違いです。
結婚してそれぞれ別に戸籍が設けられている状況では、兄弟は戸籍の請求に於いては他人です。
兄弟は傍系血族って言いますよね。子供や親といった直系血族であれば本人が請求するのと変わらず、簡単に戸籍謄本の請求が出来ますので念のため。
③の場合が最も抽象的で「正当な理由」について問題があります。
例えば、結婚しようとする相手方の戸籍を調べてみようとか、財産的取引をする相手方の行為能力を確認する為に戸籍を調べたいとかは認められていません。
相手方にお願いすれば取れるでしょうというのが法務省の見解のようです。
なので実際は③が認められるのは稀なのでしょう。
考えてみれば、他人の戸籍謄本が必要になるケースは、争い事があるのが普通なのかもしれません。
我々司法書士には登記や裁判で必要なときに限り厳格な要件はありますが、住民票・戸籍謄本等の職務上請求が認められていますのでご相談ください。
ヒサスエでした。

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